JDBC(Java Database Connectivity)とは
JDBC（Java Database Connectivity）は、Javaプログラムからデータベースにアクセスするための標準的なAPIです。JDBCを使用することで、Javaアプリケーションは様々なデータベース管理システム（DBMS）と連携し、データの読み書きや更新などの操作を実行できます。これにより、Java開発者は特定のデータベースに依存しない、汎用性の高いアプリケーションを開発することが可能です。
JDBCは、データベースの種類ごとに異なるドライバを提供することで、多様なデータベースへの接続を可能にします。これらのドライバは、各データベースベンダーまたはサードパーティによって提供され、JDBC APIを実装しています。Javaアプリケーションは、これらのドライバを介してデータベースと通信し、SQLクエリを実行したり、結果を取得したりします。
JDBCのアーキテクチャは、Javaアプリケーション、JDBCドライバマネージャ、JDBCドライバ、そしてデータベースの4つの主要なコンポーネントで構成されています。JDBCドライバマネージャは、適切なドライバのロードと管理を行い、Javaアプリケーションからのリクエストを適切なドライバに転送します。JDBCドライバは、データベースとの接続を確立し、SQLクエリをデータベースが理解できる形式に変換します。
JDBCの主要な機能
「JDBCの主要な機能」に関して、以下を解説していきます。
- JDBCドライバの種類
- JDBC APIの基本操作
JDBCドライバの種類
JDBCドライバには、データベースへの接続方法やアーキテクチャによって、いくつかの種類が存在します。これらのドライバは、それぞれ異なる特性を持ち、特定の環境や要件に最適化されています。適切なドライバを選択することで、Javaアプリケーションは効率的かつ安全にデータベースと通信できます。
Type 1ドライバ（JDBC-ODBCブリッジドライバ）は、ODBCドライバを介してデータベースに接続します。Type 2ドライバ（ネイティブAPIドライバ）は、データベースベンダーが提供するネイティブライブラリを使用します。
| ドライバ種別 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| Type1 | ODBC経由で接続 | 導入が容易 | パフォーマンスが低い |
| Type2 | ネイティブAPIを使用 | 高速な処理 | プラットフォーム依存 |
| Type3 | ネットワークプロトコル | 柔軟な接続 | 設定が複雑 |
| Type4 | Pure Javaで実装 | 高い移植性 | ベンダー依存の場合あり |
JDBC APIの基本操作
JDBC APIを使用すると、データベースへの接続、SQLクエリの実行、結果の取得など、様々な操作を実行できます。これらの操作は、JDBC APIが提供するインターフェースとクラスを通じて行われます。JDBC APIを理解することで、Java開発者はデータベースを効果的に操作し、データの整合性を維持できます。
Connectionインターフェースは、データベースとの接続を確立し、トランザクションの管理を行います。Statementインターフェースは、SQLクエリを実行し、結果セットを生成します。
| API | 機能 | 説明 |
|---|---|---|
| Connection | ODBC経由で接続 | 導入が容易 |
| Statement | パフォーマンスが低い | ネイティブAPIを使用 |
| ResultSet | 高速な処理 | プラットフォーム依存 |
| PreparedStatement | ネットワークプロトコル | 柔軟な接続 |