
Azure Active Directory(Azure AD)とは
Azure Active Directory(Azure AD)は、Microsoftが提供するクラウドベースのIDおよびアクセス管理サービスです。組織内のユーザーやデバイス、アプリケーションに対する認証と認可を一元的に管理し、セキュリティを強化します。クラウドサービスだけでなく、オンプレミスのリソースへのアクセス制御も可能です。
Azure ADは、シングルサインオン(SSO)を実現するための基盤としても機能します。ユーザーは一度認証を受けるだけで、複数のアプリケーションやサービスにアクセスできるようになり、利便性が向上します。多要素認証(MFA)などの機能も提供し、不正アクセスからの保護を強化します。
Azure ADは、企業の規模や業種を問わず、幅広い組織で利用されています。クラウドサービスの利用拡大に伴い、ID管理の重要性が増しており、Azure ADは不可欠なサービスとなっています。セキュリティと利便性を両立するソリューションとして、多くの企業に採用されています。
Azure ADの機能と特徴
「Azure ADの機能と特徴」に関して、以下を解説していきます。
- 認証とアクセス管理
- 条件付きアクセス制御
認証とアクセス管理
Azure ADは、ユーザーのID情報を管理し、認証プロセスを安全に行うための基盤を提供します。ユーザー名とパスワードによる認証だけでなく、多要素認証(MFA)や証明書ベースの認証など、さまざまな認証方法をサポートしています。これにより、セキュリティレベルを向上させ、不正アクセスを防止できます。
また、Azure ADは、ユーザーがアクセスできるリソースを細かく制御するための機能も提供します。グループベースのアクセス制御やロールベースのアクセス制御(RBAC)を利用することで、組織のセキュリティポリシーに沿ったアクセス管理を実現できます。これにより、情報漏洩のリスクを低減し、コンプライアンスを遵守できます。
機能 | 説明 | メリット |
---|---|---|
多要素認証 | 複数の認証要素を使用 | セキュリティ強化 |
シングルサインオン | 一度の認証で複数サービス利用 | 利便性向上 |
ロールベース制御 | 役割に基づいたアクセス権付与 | 管理効率化 |
ID保護 | リスクベースのアクセス制御 | 不正アクセス対策 |
条件付きアクセス制御
条件付きアクセス制御は、ユーザーの場所、デバイス、アプリケーション、リスクレベルなどの条件に基づいて、アクセスを許可または拒否する機能です。例えば、特定の国からのアクセスをブロックしたり、会社のデバイス以外からのアクセスに制限をかけたりすることができます。これにより、セキュリティポリシーを柔軟に適用し、リスクを軽減できます。
また、条件付きアクセス制御は、リアルタイムのリスク評価に基づいてアクセスを制御することも可能です。Azure AD Identity Protectionと連携することで、異常なサインイン行動やマルウェア感染などのリスクを検出し、自動的にアクセスをブロックしたり、多要素認証を要求したりすることができます。これにより、セキュリティ侵害を未然に防ぎ、組織の資産を保護できます。
条件 | 制御 | 効果 |
---|---|---|
場所 | 特定の国からのアクセス制限 | 不正アクセス防止 |
デバイス | 会社のデバイスのみ許可 | 情報漏洩対策 |
アプリケーション | 特定のアプリへのアクセス制限 | リスク軽減 |
リスクレベル | 高リスクユーザーのアクセス遮断 | セキュリティ侵害対策 |