記事の要約
- TOTOLINKルーターの脆弱性を公開
- downloadFile.cgiのバッファオーバーフロー脆弱性
- CVE-2025-28028として登録
TOTOLINKルーターの脆弱性に関する情報公開
MITRE Corporationは2025年4月23日、TOTOLINKルーターにおける脆弱性を公開した。この脆弱性は、複数のTOTOLINKルーターモデルのdownloadFile.cgiにおいて、v5パラメータを介したバッファオーバーフローが発生する可能性があるというものだ。
影響を受けるモデルは、A830R V4.1.2cu.5182_B20201102、A950RG V4.1.2cu.5161_B20200903、A3000RU V5.9c.5185_B20201128、A3100R V4.1.2cu.5247_B20211129である。この脆弱性を利用することで、攻撃者はシステムをクラッシュさせたり、任意のコードを実行できる可能性があるのだ。
MITRE Corporationは、この脆弱性に関する情報を公開し、ユーザーに対して迅速なアップデートを推奨している。具体的な修正方法やアップデート手順については、TOTOLINKの公式ウェブサイトを参照する必要があるだろう。
脆弱性に関する詳細情報
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-28028 |
公開日 | 2025-04-23 |
更新日 | 2025-04-23 |
影響を受ける製品 | TOTOLINK A830R V4.1.2cu.5182_B20201102、A950RG V4.1.2cu.5161_B20200903、A3000RU V5.9c.5185_B20201128、A3100R V4.1.2cu.5247_B20211129 |
脆弱性の種類 | バッファオーバーフロー |
影響を受けるパラメータ | v5 |
CVSSスコア | 7.3 (HIGH) |
CWE | CWE-120 |
バッファオーバーフロー脆弱性について
バッファオーバーフローとは、プログラムがデータ格納領域(バッファ)の境界を超えてデータ書き込みを行う脆弱性のことだ。これは、プログラムがデータのサイズをチェックせずにバッファにデータを書き込む場合に発生する。
- 予期せぬプログラムの終了
- システムクラッシュ
- 任意コード実行
バッファオーバーフローは、深刻なセキュリティリスクとなるため、プログラム開発においては、バッファオーバーフロー対策を講じる必要がある。適切な入力検証やメモリ管理を行うことで、この脆弱性を防ぐことが可能だ。
CVE-2025-28028に関する考察
今回のTOTOLINKルーターのバッファオーバーフロー脆弱性(CVE-2025-28028)は、迅速な対応が求められる深刻な問題だ。ユーザーは、TOTOLINKから提供されるファームウェアアップデートを速やかに適用し、脆弱性を解消する必要がある。この脆弱性への対応が遅れると、サイバー攻撃の標的となり、データ漏洩やシステム障害といった深刻な被害を受ける可能性があるだろう。
今後、同様の脆弱性が他のIoT機器でも発見される可能性がある。IoT機器のセキュリティ対策は、個々の機器だけでなく、ネットワーク全体のセキュリティ対策と連携して行う必要がある。そのため、製造業者には、セキュリティに関する継続的な改善と、ユーザーへの情報提供が求められるだろう。
さらに、ユーザー自身もセキュリティ意識を高め、定期的なソフトウェアアップデートやセキュリティ対策ソフトの導入など、適切な対策を行うことが重要だ。セキュリティ対策は、技術的な対策だけでなく、ユーザーの意識改革も不可欠である。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-28028」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-28028, (参照 2025-05-08).