
記事の要約
- テックタッチ株式会社が開発したAI型次世代DAP「テックタッチ」が、xID株式会社の自治体向けデジタル郵便サービス「SmartPOST」に採用された
- SmartPOSTの設定画面に操作ガイドを設置することで、職員の操作性を向上させる
- プログラミング不要で操作ガイドを作成できるため、カスタマーサクセス担当者が主体的にプロダクト改善に取り組める
自治体向けデジタル郵便サービスSmartPOSTにテックタッチが採用
テックタッチ株式会社は2025年5月9日、AI型次世代DAP「テックタッチ」がxID株式会社が提供する自治体向けデジタル郵便サービス「SmartPOST」に採用されたことを発表した。SmartPOSTはマイナンバーカードを活用したデジタル郵便サービスであり、住民本人に確実に通知物を届けることができる点が特徴だ。
SmartPOSTは、自治体職員が利用者の受信設定やメッセージ設定を容易に行えるように設計されている。既存の郵送業務フローを大きく変更することなく、紙とデジタルを併用し、郵送コストを削減できる点が評価されているのだ。
しかし、サービスのアップデート時にリグレッションテストの負荷や不具合発生時の修正コストが高くなっていた。そのため、テックタッチの導入により、利便性向上のための機能追加に伴うコスト増を抑制できる見込みだ。
テックタッチは、システム画面上に操作ガイドを作成・表示できるサービスである。SmartPOSTの設定画面に操作ガイドを設置することで、職員は基本的な設定手順や固有の用語解説、操作時の補足説明などを容易に確認できるようになる。この機能は、既存のチュートリアル機能を含む利便性と操作体験の向上に大きく貢献するのだ。
SmartPOSTとテックタッチ導入による自治体DX推進
項目 | SmartPOST | テックタッチ |
---|---|---|
提供元 | xID株式会社 | テックタッチ株式会社 |
サービス内容 | 自治体向けデジタル郵便サービス | AI型デジタルアダプションプラットフォーム |
主な機能 | マイナンバーカード活用、デジタル郵便受け、郵送コスト削減 | システム画面上への操作ガイド作成・表示 |
導入効果 | 郵送コスト削減、職員の業務効率向上 | 操作性向上、プロダクト改善の迅速化 |
特徴 | 住民本人に確実に通知物を届ける | プログラミング不要、カスタマーサクセス担当者による主体的な改善が可能 |
デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)について
デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)とは、ソフトウェアやシステムの利用率向上を支援するプラットフォームのことだ。ユーザーの操作性を向上させ、システムの導入効果を最大化することを目的としている。
- 操作ガイドの提供
- チュートリアルの提供
- ユーザーの行動分析
テックタッチは、AI機能を備えたDAPとして、操作ガイドの作成や表示、ユーザーの行動分析などを支援する。これにより、自治体職員の業務効率化や、住民サービスの向上に貢献するのだ。
SmartPOSTとテックタッチ導入に関する考察
SmartPOSTへのテックタッチ導入は、自治体におけるDX推進に大きく貢献するだろう。職員の業務効率化、郵送コスト削減、住民サービスの向上といった効果が期待できる。しかし、全ての自治体職員がテックタッチをスムーズに利用できるわけではない可能性もある。そのため、導入支援体制の強化や、操作ガイドの分かりやすさ、多様な学習方法の提供が重要となるだろう。
今後起こりうる問題としては、システムの不具合や、テックタッチの機能不足などが考えられる。不具合発生時には迅速な対応体制を整え、機能不足については、自治体のニーズを踏まえたアップデートが必要となるだろう。また、データセキュリティの確保も重要な課題だ。個人情報を含む住民データを取り扱うシステムであるため、厳格なセキュリティ対策が不可欠である。
今後追加してほしい機能としては、多言語対応や、障害者への配慮など、より多くの職員が利用しやすい機能が挙げられる。また、SmartPOSTとテックタッチの連携をさらに強化し、よりシームレスな情報伝達を実現することも重要だ。これらの課題を解決することで、SmartPOSTとテックタッチは、自治体におけるデジタル化をさらに加速させるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「自治体向けデジタル郵便サービス「SmartPOST」が「テックタッチ」を採用 | テックタッチ株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000288.000048939.html, (参照 2025-05-09).