WordPressプラグインtagDiv Composer 5.4以前の脆弱性CVE-2025-3510が公開、クロスサイトスクリプティングへの対策を

記事の要約

  • WordPressプラグインtagDiv Composerの脆弱性CVE-2025-3510が公開された
  • 5.4以前のバージョンに、認証済み攻撃者による任意のWebスクリプトの注入が可能
  • 不十分な入力サニタイズと出力エスケープが原因

tagDiv Composerの脆弱性CVE-2025-3510に関する情報公開

Wordfenceは2025年5月2日、WordPressプラグインtagDiv Composerのバグに関する情報を公開した。この脆弱性CVE-2025-3510は、5.4以前のバージョンに存在するもので、認証済み攻撃者による深刻なセキュリティリスクをもたらすのだ。

具体的には、複数のショートコードにおける不十分な入力サニタイズと出力エスケープが原因で、投稿者レベル以上のアクセス権を持つ認証済み攻撃者が、任意のWebスクリプトをページに注入できる。注入されたページにユーザーがアクセスすると、そのスクリプトが実行される仕組みだ。

この脆弱性により、攻撃者はウェブサイトを改ざんしたり、ユーザーの情報を盗んだり、悪意のあるコードを実行したりする可能性がある。そのため、tagDiv Composerを使用しているユーザーは、速やかに最新バージョンへのアップデートを行う必要がある。

脆弱性に関する詳細情報

項目詳細
脆弱性名CVE-2025-3510
影響を受ける製品tagDiv Composer 5.4以前
脆弱性の種類認証済み(投稿者レベル以上) ストアドクロスサイトスクリプティング
原因不十分な入力サニタイズと出力エスケープ
CVSSスコア6.4 (MEDIUM)
発表日2025年5月2日
Wordfence

クロスサイトスクリプティング(XSS)について

クロスサイトスクリプティング(XSS)とは、悪意のあるスクリプトをWebサイトに挿入することで、ユーザーのブラウザを操作する攻撃手法である。この攻撃は、Webアプリケーションの入力検証が不十分な場合に発生するのだ。

  • 攻撃者は、WebサイトのフォームやURLなどに悪意のあるスクリプトを埋め込む
  • ユーザーがそのWebサイトにアクセスすると、スクリプトが実行される
  • スクリプトによって、ユーザーのセッション情報を盗まれたり、個人情報が漏洩したりする可能性がある

XSS攻撃を防ぐためには、Webアプリケーションの入力検証を徹底し、出力エスケープを行うことが重要だ。

CVE-2025-3510に関する考察

tagDiv Composerの脆弱性CVE-2025-3510は、WordPressユーザーにとって深刻な脅威となる。迅速な対応が求められる一方で、多くのユーザーがアップデートに遅れる可能性も懸念される。そのため、開発者による積極的な情報発信と、ユーザーへの分かりやすいアップデート手順の提供が重要だ。

今後、同様の脆弱性が他のWordPressプラグインでも発見される可能性がある。そのため、定期的なセキュリティアップデートの実施や、セキュリティスキャナーの活用など、予防策の強化が不可欠となるだろう。また、ユーザー教育も重要であり、セキュリティに関する知識の向上を促す必要がある。

この脆弱性の発見と公開は、Webアプリケーションのセキュリティ対策の重要性を改めて示している。開発者は、セキュリティを考慮した開発プロセスを確立し、ユーザーは常に最新の状態を維持する意識を持つべきだ。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-3510」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3510, (参照 2025-05-08).

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