
CDI(Corporate Data Integration)とは
CDI(Corporate Data Integration)とは企業内の様々なデータソースからデータを収集し統合するプロセスを指します。この統合によって、企業は一貫性のある信頼性の高いデータに基づいて意思決定を行うことが可能になります。
CDIは、異なる部門やシステムに分散しているデータを一元化し、ビジネスインテリジェンスやデータ分析のための基盤を構築します。データウェアハウスやデータレイクなどのデータ管理システムと連携し、データの品質を向上させる役割も担います。
CDIを導入することで、企業はデータのサイロ化を解消し、より効率的なデータ活用を実現できます。また、顧客データの統合による顧客理解の深化や、サプライチェーン全体の最適化など、様々なビジネス上のメリットを享受できます。
CDI実現に向けた検討事項
「CDI実現に向けた検討事項」に関して、以下を解説していきます。
- CDIにおけるデータ統合方式
- CDI導入における課題と対策
CDIにおけるデータ統合方式
CDIにおけるデータ統合方式は、企業のニーズやデータ構造に応じて選択する必要があり、主な方式としては、ETL(Extract Transform Load)やELT(Extract Load Transform)などが挙げられます。ETLは、データを抽出、変換、ロードするプロセスであり、データウェアハウス構築によく用いられます。
一方、ELTは、データを抽出し、ロードした後で変換を行う方式であり、クラウドベースのデータレイクなどで利用されることが増えています。どちらの方式を選択するかは、データの量や複雑さ、処理能力などを考慮して決定することが重要です。
統合方式 | 処理順序 | 主な用途 |
---|---|---|
ETL | 抽出変換ロード | データウェアハウス |
ELT | 抽出ロード変換 | データレイク |
データ仮想化 | オンデマンド統合 | リアルタイム分析 |
データレプリケーション | リアルタイム同期 | 災害対策 |
CDI導入における課題と対策
CDI導入における課題は、データの品質確保やセキュリティ対策、組織全体の協力体制の構築など多岐にわたり、データの品質が低い場合、統合されたデータも信頼性が低くなり、誤った意思決定につながる可能性があります。そのため、データクレンジングやデータプロファイリングなどのデータ品質管理プロセスを導入することが重要です。
また、機密性の高いデータを取り扱う場合は、アクセス制御や暗号化などのセキュリティ対策を徹底する必要があります。さらに、CDIプロジェクトを成功させるためには、経営層のコミットメントを得て、部門間の連携を強化することが不可欠です。
課題 | 具体的な内容 | 対策 |
---|---|---|
データ品質 | 不正確なデータ | データクレンジング |
セキュリティ | 不正アクセス | アクセス制御 |
組織連携 | 部門間の対立 | 共通目標設定 |
技術スキル | 専門知識不足 | 研修制度導入 |