記事の要約
- YesWiki 4.5.4未満のバージョンの脆弱性が公開された
- 認証不要のリフレクト型クロスサイトスクリプティング(XSS)脆弱性が存在する
- バージョン4.5.4で修正済み
YesWikiのセキュリティ脆弱性に関する情報公開
GitHubは2025年4月29日、PHPで記述されたWikiシステムYesWikiにおけるセキュリティ脆弱性に関する情報を公開した。この脆弱性は、YesWiki 4.5.4より前のバージョンに存在する認証不要のリフレクト型クロスサイトスクリプティング(XSS)脆弱性である。
この脆弱性により、悪意のある認証されていないユーザーが、被害者がクリックすると任意の操作を実行できるリンクを作成できる可能性がある。攻撃者は、このリンクをメールやメッセージで送信したり、Webサイトに掲載したりすることで、被害者をだます可能性があるのだ。
この脆弱性は、ファイルアップロードフォームにおける入力の不適切な処理が原因で発生する。攻撃者は、特別に細工されたデータをアップロードフォームに入力することで、スクリプトを実行できる可能性がある。
脆弱性に関する詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性名 | YesWiki Vulnerable To Unauthenticated Reflected Cross-Site Scripting |
CVE ID | CVE-2025-46349 |
公開日 | 2025-04-29 |
更新日 | 2025-04-29 |
影響を受けるバージョン | 4.5.4未満 |
修正済みバージョン | 4.5.4 |
CWE | CWE-79 |
CVSSスコア | 7.6 (HIGH) |
ベクトル文字列 | CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:H/A:L |
クロスサイトスクリプティング(XSS)について
クロスサイトスクリプティング(XSS)とは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用して、攻撃者がWebページに悪意のあるスクリプトを挿入する攻撃手法である。このスクリプトは、被害者のブラウザ上で実行され、個人情報やCookieなどの機密情報を盗まれたり、なりすまし攻撃が行われたりする可能性がある。
- リフレクト型XSS:攻撃者が送信したデータがそのままWebページに反映される
- ストアド型XSS:攻撃者が送信したデータがWebサーバーに保存され、後でWebページに表示される
- DOMベース型XSS:クライアント側のJavaScriptコードの脆弱性を悪用する
XSS攻撃を防ぐためには、入力データの適切なサニタイズやエンコード、出力データの適切なエスケープなどが重要だ。
CVE-2025-46349に関する考察
YesWikiにおけるこの脆弱性の修正は、ユーザーにとって非常に重要だ。未修正のまま運用を続けると、攻撃者による悪意のあるスクリプト実行を許してしまう可能性があり、深刻な情報漏洩やシステムへの不正アクセスにつながる可能性がある。
今後、この脆弱性を利用した攻撃が増加する可能性も考えられる。そのため、YesWikiを利用しているユーザーは、速やかにバージョン4.5.4以降にアップデートすることが強く推奨される。また、定期的なセキュリティアップデートを実施し、最新のセキュリティパッチを適用することで、新たな脆弱性の発見と対策を行うことが重要だ。
さらに、YesWiki開発チームには、継続的なセキュリティ監査と脆弱性対策の強化に努めてもらいたい。ユーザーへのセキュリティ意識向上のための啓発活動も重要である。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-46349」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-46349, (参照 2025-05-13).